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吹奏楽やアンサンブル楽譜の出版を行うムジカ・エテルナ合同会社のブログです。出版作品をちょっと変わった角度から紹介したり、新作の発売情報をいち早くお届けしたりします。演奏会の情報なども告知していきます。

スーザの創作と生涯④ ~「エル・キャピタン」

こんにちは!ムジカ・エテルナです。

 

ムジカ・エテルナから出版されます

「スーザの名曲マーチ特集」として石原勇太郎氏に執筆を依頼させていただきました

スーザの生涯と創作についてのコラムを、第四弾をお届け致します!

 

この機会に、スーザに対する見聞を少しでも広げていただけましたら幸いでございます。

それでは、スーザの創作と生涯。そして今回取り上げるのは「エル・キャピタン」です。

それでは、早速詳しく迫ってみましょう!

 

アメリカの作曲家ジョン・フィリップ・スーザ(1854 – 1932)は、「行進曲王」という二つ名で、世界的に知られている。しかし、彼の生涯と創作活動が(特に日本では)同時に語られることは、ほとんどない。そこで、ムジカ・エテルナ合同会社が販売する、スーザの楽譜の解説として、あまり知られていない、スーザの生涯と創作について取り上げることにしよう。

 

スーザの行進曲以外の作品

「行進曲王」として知られるスーザは、やはり行進曲が創作の中心であったことは、疑いようがない。しかし、スーザは、歌曲、行進曲以外の吹奏楽曲、そしてオペレッタなど、行進曲以外にも多くの作品を残している。

 

特にオペレッタに対しては、スーザがヴァイオリン奏者としても活動していた時期から、すでに強い興味を持っていたようだ。特に好んでいたのがアーサー・サリヴァン(1842 - 1900)が台本作家のウィリアム・ギルバートと組んで作り上げたオペレッタであった(スーザは、サリヴァンオペレッタ《ミカド》の旋律に基づく《ミカド・マーチ》を作曲している)。またジャック・オッフェンバック(1819 - 1880)の指揮で演奏した経験もあった。そんな興味や経験を通して、スーザは生涯オペレッタの創作を続けてゆく。スーザのオペレッタサリヴァンオッフェンバック、そしてフランツ・フォン・スッペ(1819 - 1895)やリヒャルト・ワーグナー(1813 - 1883)の影響が感じられるものの、全体的に雰囲気は明るく、行進曲的な楽想があちらこちらに見られる。そのため、自身のオペレッタの中から一部を抜粋し、行進曲として出版された作品もいくつか存在する(《許嫁》や《銃の後に立つ男》など)。スーザのオペレッタ自体は《エル・キャピタン》を除いて、そこまでの人気は出なかったもののオペレッタの中から抜粋された行進曲は人気を博すという不思議な現象も発生した。

 

エル・キャピタン

1896年に初演された3幕から成るオペレッタ《エル・キャピタン》は、ペルーがスペインに占領されていた時代を舞台に、少し気弱なスペイン人の提督ドン・メディグアの周りで引き起こされる様々な問題を、おもしろおかしく物語ってゆき、最後は大団円で終わる喜劇である。

 

《エル・キャピタン》の中には、様々なアリアや重唱、合唱が含まれているが、そのどれもが魅力的な旋律で彩られている。現在《エル・キャピタン》として知られている行進曲は、このオペレッタの中から、スーザ自身がいくつかの曲を抜粋し、構成したものである。

 

短くも力強い前奏に、第1マーチが続く。6/8拍子の第1マーチは第1幕、および第2幕で主人公のドン・メディグアの歌うアリアに基づいている。続く第2マーチも同様。一方、トリオと、それに続く第3マーチは2/4拍子に代わり、第2幕、および第3幕のフィナーレ、つまりオペレッタ全体の最後に奏される曲を用いている。第3幕のフィナーレは、ほとんど全ての出演者が登場し、歌うという、とても華やかな場面。行進曲を書く目的で書かれた行進曲ではなく、オペレッタから抜粋された曲で構成された行進曲のため、《エル・カピタン》では、部分毎に様々な風景を味わうことができる。

 

スーザは《エル・キャピタン》を大変気に入っていたようで、自叙伝“Marching Along”の中で、次のように語っている ―『[エル・キャピタンを]聴いたのは2年前のことであるが、歌詞と音楽は初演時と同様、新鮮味があり素晴らしい旋律に溢れているように思えた。おそらくこの台本は、アメリカで書かれた最高の台本であろう』。

文章:石原勇太郎(音楽学)

 

ムジカ・エテルナから販売されている《エル・キャピタン》の楽譜はこちらからご購入いただけます♪

フルスコアのみの販売もさせていただいておりますので、是非この機会に選曲の参考にしてみてはいかがでしょうか?

 

store.musica-eterna.com

 

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